「最近、親が物忘れが増えた気がする…」
「実家の片付けをしながら、ふと将来の相続が不安になった」\.
親が高齢になると、避けて通れないのが「お金(資産)」と「実家(不動産)」の管理です。しかし、「まだ元気だから」「縁起でもないから」と先延ばしにしていると、いざという時に家族が困惑するトラブルに発展しかねません。
本記事では、高齢の親を持つご家族が今から考えるべき重要なポイントと、司法書士がお手伝いできる具体的な対策を分かりやすく解説します。
1. なぜ「親が元気なうち」に対策が必要なのか?
多くの人が「相続対策は亡くなってから考えるもの」と思いがちですが、実は最大の壁は「認知症などによる判断能力の低下」にあります。
法律上、判断能力が不十分になると、以下のような手続きが一切できなくなります。
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銀行口座の凍結(定期預金の解約や引き出しができなくなる)
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実家などの不動産の売却・解約
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遺言書の作成や生前贈与
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各種契約の締結
親の介護費用が必要になっても、親の口座からお金が下ろせず、実家を売却して費用に充てることもできなくなる――。こうした「資産凍結」を防ぐためには、親が元気で、自分の意思をはっきりと伝えられるうちに対策を立てることが不可欠です。
2. 家族で話し合っておきたい3つのチェックリスト
まずは、現在の親の状況や意向について、以下の3点を確認することから始めましょう。
① 資産の状況を把握しているか
どこにどんな資産があるかを把握していますか?
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銀行口座(メインバンク、休眠口座)
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不動産(自宅、地方の土地)
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有価証券や保険
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借入金やローン(マイナスの財産)
② 医療・介護の希望はあるか
万が一、病気や認知症になったとき、どこでどんなケアを受けたいか、親の希望を聞いていますか?
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自宅介護を望むのか、施設入所を希望するのか
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介護費用はどの資産から捻出するのか
③ 将来、誰に資産を遺したいか
「家族で揉めてほしくない」というのは共通の願いです。
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実家は誰が継ぐのか、または売却するのか
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特定の子供に多く遺したいといった希望はあるか
3. 状況別・司法書士が提案する具体的な法的対策
親の現在の健康状態(判断能力)に合わせて、活用できる法律の制度は大きく変わります。
【パターンA】親がまだ元気な場合(今すぐできること)
親の判断能力がしっかりしているなら、選択肢は豊富です。将来の自由度を高く保つための対策をとりましょう。
| 対策 | 概要 | メリット |
| 家族信託 | 信頼できる家族に、財産の管理・処分権限を託す仕組み。 | 親が認知症になっても、子供の判断で実家の売却や口座管理ができる。 |
| 遺言書の作成 | 自分の財産を「誰に・どれだけ」遺すかを指定する。 | 死後の相続トラブル(遺産分割協議の難航)を未然に防げる。 |
| 任意後見契約 | 将来、判断能力が低下したときに備え、あらかじめ後見人を指定しておく。 | 自分が信頼できる人に、医療や介護の手続き、財産管理を頼める。 |
【パターンB】すでに認知症の症状が進んでいる場合
もし、すでに親の判断能力が低下している場合は、上記の「家族信託」や「遺言」を利用することは原則できません。その場合は、以下の制度を検討します。
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法定後見制度の利用
家庭裁判所に申し立てを行い、親をサポートする「成年後見人」を選任してもらう制度です。
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注意点: 家族が必ず後見人に選ばれるとは限らず、司法書士や弁護士などの専門家が選ばれた場合は、毎月の報酬(費用)が発生します。また、財産の処分には裁判所の許可が必要など、柔軟な資産運用は難しくなります。
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4. 親のこれからをサポートする、司法書士の役割
「何から手を付ければいいか分からない」「きょうだい間で意見がまとまらない」というときは、ぜひ司法書士にご相談ください。
司法書士は、「不動産登記」と「財産管理・相続」の専門家です。
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現状のヒアリングと最適なプランの提案
ご家族の状況やご希望に合わせて、家族信託、遺言、成年後見の中から最も適した組み合わせをご提案します。
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確実な書類作成と手続きの代行
公証役場との調整や、法的に不備のない遺言書・信託契約書の作成、不動産の名義変更(登記)まで一貫してサポートします。
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第三者としての円滑な話し合いのサポート
家族間だけでは感情的になりがちな話し合いも、専門家が客観的な視点でアドバイスすることで、スムーズにまとまるケースが多くあります。
親の高齢化に伴う問題は、時間が経つほど選択肢が狭まってしまいます。「まだ早いかな」と思う段階で、事前のシミュレーションをしておくことが、大切な家族と財産を守る一番の近道です。
当事務所では、初回のご相談を無料にて承っております。親御様と同席でのご相談はもちろん、お子様世代からの「まずは情報収集として話を聞きたい」というご相談も大歓迎です。どうぞお気軽にお問い合わせください。

