「遺言を書いたほうがいいと聞くけれど、実際どうすればいいの?」「費用は?」「家族が揉めないようにしたい…」
このようなお悩みをお持ちの方は非常に多くいらっしゃいます。
ここでは、遺言について特によくいただくご質問を、司法書士が分かりやすく解説します。
Q1. 遺言は必ず作ったほうがいいのでしょうか?
必ず必要というわけではありません。
しかし、次のようなケースでは、遺言を作成しておくことを強くおすすめします。
- 子どもがいないご夫婦
- 再婚している
- 相続人同士の仲があまり良くない
- 不動産を所有している
- 特定の人に多く財産を残したい
- 相続手続きをスムーズにしたい
- お世話になった人へ財産を渡したい
遺言がない場合、相続人全員で「遺産分割協議」を行う必要があります。
相続人が多い場合や遠方に住んでいる場合には、話し合いがまとまらず、トラブルになることも少なくありません。
遺言は、「家族への最後のメッセージ」として、大切な役割を果たします。
Q2. 遺言にはどんな種類がありますか?
主に次の3種類があります。
① 自筆証書遺言
自分で全文を書く遺言です。
【メリット】
- 費用がほとんどかからない
- すぐ作成できる
【デメリット】
- 書き方を間違えると無効になることがある
- 紛失や改ざんのリスクがある
② 公正証書遺言
公証役場で、公証人が作成する遺言です。
【メリット】
- 法的に安全性が高い
- 原本が保管されるため安心
- 無効になるリスクが低い
【デメリット】
- 費用がかかる
- 証人2名が必要
現在、最もおすすめされることが多い遺言方式です。
③ 秘密証書遺言
内容を秘密にしたまま作成する遺言です。
現在は利用されるケースは多くありません。
Q3. 手書きで書けば遺言として有効ですか?
一定のルールを守れば有効です。
自筆証書遺言では、原則として次の内容を自分で書く必要があります。
- 全文
- 日付
- 氏名
- 押印
これらが欠けていると無効になる可能性があります。
また、財産の記載方法が曖昧だと、相続手続きができないこともあります。
例えば、
- 「○○銀行の預金」
- 「京都市南区の土地」
だけでは、どの財産か特定できない場合があります。
正確な記載が非常に重要です。
Q4. 遺言を書けば必ずその通りになりますか?
基本的には、遺言の内容が優先されます。
ただし、兄弟姉妹以外の法定相続人には「遺留分」という最低限の取り分が認められています。
例えば、「全財産を長男へ相続させる」という遺言を書いた場合でも、他の相続人が遺留分を請求する可能性があります。
そのため、遺言を作成する際は、家族関係や相続人の状況を踏まえて内容を検討することが大切です。
Q5. 認知症になると遺言は作れませんか?
判断能力が失われると、遺言を作成できなくなる可能性があります。
遺言には「遺言能力」が必要です。
認知症が進行している場合、作成できないと判断されることがあります。
そのため、
- まだ元気なうち
- 判断能力がしっかりしているうち
に準備を始めることが重要です。
Q6. 遺言で相続トラブルは防げますか?
多くのケースで、トラブル防止につながります。
特に、
- 不動産がある
- 相続人が複数いる
- 特定の相続人へ多く残したい
という場合には、遺言が非常に有効です。
もっとも、内容によっては逆に争いの原因になることもあります。
そのため、
- 財産調査
- 相続人調査
- 遺留分への配慮
- 文言の正確性
などを踏まえて作成することが大切です。
Q7. 遺言執行者とは何ですか?
遺言の内容を実現する人です。
例えば、
- 不動産の名義変更
- 預貯金の解約
- 相続手続き
などを行います。
遺言執行者を指定しておくことで、手続きがスムーズに進みやすくなります。
司法書士を遺言執行者に指定される方も多くいらっしゃいます。
Q8. 司法書士に依頼すると何をしてもらえますか?
主に次のようなサポートを行います。
- 相続関係の確認
- 財産調査
- 遺言内容のアドバイス
- 文案作成支援
- 公正証書遺言作成サポート
- 法務局保管制度の利用支援
- 相続発生後の名義変更手続き
「何を書けばいいか分からない」という段階からでもご相談いただけます。
まとめ
遺言は、「財産をどう残すか」だけでなく、「家族への想いをどう伝えるか」という大切な手続きです。
特に、
- 相続人が複数いる
- 不動産がある
- 家族関係に不安がある
- 子どもがいない
- 相続でもめてほしくない
という方は、早めの準備をおすすめします。
不動リーガルオフィスでは、遺言作成のご相談から、公正証書遺言の作成支援、相続発生後の手続きまで幅広く対応しております。
遺言についてご不安なことがございましたら、お気軽にご相談ください。

